2016年4月2日土曜日

本日のクラスのワンシーン 4/2 美容整形と褒めることについて

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


最近上級クラスでは欠席が続いておりまして、本日も一人だけの出席でした。
普通にカリキュラムの内容を進めてもいいのですが、特に急いでいるわけでもなく、いつまでにどこまで終わらせなければいけないという期限もないので、このように一人のときは学習者の希望に合わせてニュース聞いたりディスカッションや作文をしたり、いろいろしています。

今日は「話したい」ということで、特に話したいテーマがあるわけではないようだったので、こちらからお題を提示しました。
何でもよかったのですが、教材見ていてふと目に留まったのが「美容整形についてどう思うか」。
学習者は若い女性、美容にも関心があるとふんで、このお題で話してもらいました。

話しているうちに、日本人と外国人のメンタル面での違いが浮き彫りに。

まず、彼女は美容整形には基本的には反対だそうです。
では、外見のことで本人がすごく悩んでいたり、いじめにあったりする場合はどうか、ということについて聞いてみたところ、「周りの人が、その人がどれだけ素晴らしく貴重な存在であるか話して聞かせることが大事。」ということでした。さらには彼女の国では「自分はきれい。自分はすばらしい」と、自分で自分を褒める自己啓発が広く普及しているそうで、そのままの自分を受け入れ認めることで、外見の美しさだけをそれほど追い求めなくて済んでいるそう。
もちろんもっと外見美を追求したい人もいるので、美容整形はありますが。


周囲を褒め、そして自分も褒める。
自分の考えや気持ちを素直に言葉で表して伝える。

これって、日本にはない文化だな~、と思いました。

言われてみれば普通の日本人って、自分で自分にダメだしすることは大いにあっても、褒めることってあまりないですよね?試験に受かったり、がんばって何かを成し遂げたときに「自分がんばった!」と褒めることはあっても、特にがんばっていない自分を、その存在自体を「そのままで十分素晴らしい」なんて褒めたりしません。

それと同時に、自分の周りにいる家族や友人、同僚、恋人などにも、いくらその人のことを大好きで、尊敬していて、美しいと思っていて、憧れていたとしても、正面切って「あなたは本当に素晴らしい」ってその人自身を褒めたりしないですよね?その人の持ち物やファッションや何か特定の行為についてピンポイントで褒めることはあっても、その人まるごとを、そして何回も、褒めたりしないと思います。
私個人は、そうやって人を褒めたことも、もちろん褒められたこともないような気が・・・
あったとしても、お酒飲んで酔っ払って、感情が高まって、泣きながら・・・とか?(笑)
日常的なことでは決してありません。

ちなみに彼女は恋人から「いつもきれいだと言われる。素晴らしいと言われる。たまに言いすぎと感じられるぐらい。」だそう。それについてどういう気持ちか聞いたら「嬉しい」とのこと。
彼女も恋人をいつも褒めるそうです。なぜなら、自分の気持ちを相手に伝えたいから。

うーん。やっぱり私とは文化が違うな~。


彼女曰く、美容整形を避けるにはやっぱり自分に自信を持つことが一番大事で、それは自分で自分を、または周りが自分を「褒める、認める」ことが基本だそうです。
だから「褒める」文化ではない国の美容整形については「どうしたらいいかわからない」との結論でした(^^;)


学習者と話していると、自分では気づかない自分の「文化」や「常識だと思い込んで疑いもしないこと」を発見することが多々あります。
今日もそんな一日でした。
そして、いろいろ考えさせられました。
とりあえず、美容整形しなくていいように、自分で自分を褒めて認めてあげることから始めようと思います(笑)





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