2015年8月15日土曜日

語学学習と謙虚さ

今日から日本語能力試験対策クラスが始まりました。といっても、私の担当クラスは来週からなんですが。

現在、レベルの違う5つのグループを担当しています。
ある日、ある学生が突然オフィスを訪ねてきて、一つ下のグループに移りたいと言ってきました。理由を聞いたら(とりこぼしが多いので)もう一度復習のためにやり直ししたいとのこと。
確かにその学生は「ついてこれてないな」とは思っていて叱咤激励したりしていたのですが、まさかそのような申し出をしてくるとは思ってもみなかったのでビックリしました。

ここは言うなれば日本の英会話学校のようなもので、月謝制です。金銭的なことを考えれば、同じことを2度やるのは損失になるので、ほとんどの人は嫌がります。
しかしその学生は自分でついていけてないと感じ、潔くもう一度過去に遡ってやり直す道を選びました。

一方、背伸びして自分のレベルに合わないレベルのクラスを希望し、必死でやらなければついていけないよ、との忠告にも関わらず、宿題もきちんとやってこない学生もいます。そういう学生は、ついていけてないことを認めないどころか、"自分はできる"と思っていたりします。

相反する二人の学生を見て、謙虚さということについて考えました。どちらの方が長い目で見て伸びていくのか。
そして、自分自身を振り返りました。私は前者なのか、後者なのか。同じレベルばかり繰り返したところで一度目よりできるようになっていなければ成長できませんし、土台をおろそかにして上ばかり見ても伸びません。

自分の今のレベルをきちんと認識すること,人からのアドバイスに耳を傾けること、そしてコツコツと努力し続けること,つまり謙虚さが大切だと、改めて思いました。

学生はいつも大切なことを気づかせてくれます。