2016年2月13日土曜日

上達するのに必要なことは?

こんにちは。さすらいの日本語教師です。
本日も当ブログにお越しくださいまして、ありがとうございます。


当校では週3時間がデフォルトで、平日クラスは1.5hが週2回、土曜クラスは3hが週1回です。
なので、土曜クラスは1回で扱う内容が通常の2倍、さらに前回やってから1週間間があいてしまうというちょっと不利な条件です。平日仕事で来られない社会人も多くいらっしゃいます。


本日午前のクラス。
来週テストなので、今日は復習を中心にしました。
ですが、同じ課の内容で以前学習したことを忘れてしまっていました。
もう一度教科書を見て確認すると、「あ~!」と思い出していましたが、「ずーっと前にやったことだから覚えてられないよ!」とその学習者。

ですから!
少しでも忘れたことを思い出すために、もしくは忘却曲線をゆるやかにするために、こちらは宿題というものを出しているわけです。
それを全くやらないのなら、やっぱりどんな人だって忘れるでしょう。

そして、この発言をきっかけに、私は学習者が上達するための条件について考えました。


① 教師の教授能力
  まずはきちんと理解できるようにポイントを押さえた分かりやすい導入・説明、そしてクラス内でできるだけ記憶に残るような練習を提供すること。

② ターゲットに触れる機会が多いこと
  ここでターゲットは日本語のことです。語学学習は特に、一気に大量にやるより毎日少しずつでも触れていた方が忘れにくいし、定着しやすいです。そういう意味では平日クラスの方が週2回あるので、あまり忘れていないうちにまたクラスで日本語に触れることができます。
  さらに、宿題を出すことによって、クラスに来なくても習ったことを思い出す機会を作ります。

③ 学習者のやる気
  なんといってもこれが一番重要事項です。
  いくら先生の教え方がよくても、宿題をたくさん出しても、学習者がやる気にならなければ元も子もないのです。上述の学習者は、「仕事が忙しくて」と宿題を全然やってきていませんでした。本当にそうなのでしょうが、それはつまり、本気で日本語が上手になりたいとは思っていない、優先度が高くない、ということです。やる気がないから宿題をしない、やる気がないから覚えられないのです。本気で上手になりたければ、少しの空いた時間にでもちょこちょこと宿題を進めることができるでしょうし、クラスに来る前に少しでも復習することができるでしょう。


正直な所、とーーーっても頭がよくて、1回聞いたらすぐに覚えて忘れない、急に話を振られても習ったばかりの文法ですぐさま返事できる、と言う人なら、宿題をやらなくってもいいわけです。要は、できるようになればいいわけですから。
でも、そんな天才はほとんどいなくて、みんなコツコツ反復練習を続けて身に着けているのですよね。

①②は教師サイドでコントロールできることですが、③については・・・。
でも、教師の働き掛けやクラス運営で、うまくやれば少しくらいならやる気を上げることができると思うのです。それが私の永遠の研究テーマでもありますが。

とにかく、学習者が本気で上達したいと願い、やる気にならない以上、上達はありえません。
宿題をするもしないも、それが原因で課テストに合格するもしないも、全部学習者の責任です。

上達したいなら、とにかく練習してください。  

冷たいようですが、これが全てです。
勉強するのは、学習者自身です。
これが「教師はお手伝いしかできない」の本当の意味です。
自分のしたことが自分に返ってくるので、サボったらサボったなりの、本気なら本気なりの結果がついてくるのです。

来週のテストまでに、それに気づいて勉強してくれるのでしょうか?心配です(*_*)





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